陣屋の座敷、三部屋を使って公演しました。
夕刻18時。
とっぷり日の暮れた陣屋。
篝火が焚かれた入り口で
呼び込み太鼓が響く。
陣屋代官の提灯での誘導で
映画部屋に進んで頂く。
先ずは渡邊世紀監督作品の
「人形の居る風景
~ドキュメント・オブ・百鬼どんどろ~(飯島編)」(50分)。
渡邊監督にもお越し頂いた。
映画が終わったら、緋毛氈と朱ローソクで赤く染まった舞台部屋から
二胡を奏でる音色が聞こえてくる・・・。
猫姫くぐつ舞、口上
「東西、東西 百鬼ゆめひなのお家には、ミィコという猫が住まっておりまして
どうやら只の猫では無いらしい。ある日稽古場の方から何やら気配がいたしますので、そっと覗いて見ましたところ、ミィコが人の娘の形に姿を変え、手毬などついて遊んでおるのでございます。これに驚かぬゆめひなもまた、半分妖怪の領域に足を踏み入れておるようではございますが(笑)、
ミィコを問いただして聞き出しましたる、
そのお祖母さんのお祖母さんのまたお祖母さんのお祖母さん猫のお話しでございます。
時は元禄。
天下泰平の世の中でございますが、ここに困った娘がおりました。
この物語の主人公、猫姫でございます。
何が困ったと申しますれば、これが夜な夜な町に現れては悪さをいたすのでございます。
悪さと申しましても、変化で人々を驚かすという、まあ他愛のないものではございますが、
平穏に暮らしております人間達にとりましては、それはそれは人騒がせの一大事。
いたずらが過ぎましてとうとう囚われの身となってしまいました。
これを助け出さんと現れた母親の母心娘知らず、
いましめから解き放たれました途端、懲りずにいたずらの続きを為さんとする猫姫。
娘をたしなめつつも、ちょっかい出されるとついつい応じてしまうのが猫の性(さが)にございまして、
猫姫母子が繰り出すその変幻自在っぷりを、どうぞたっぷりとご覧くださいませ。
※口上/うみたこ氏
お陰様で会場は満席。
人形体験コーナーも「楽しかった」と皆さんから
お帰りの際、お声を掛けて頂きました。
今年最後の自主公演は
沢山の方の協力を頂き、素敵な一夜となりました。
有り難うございました。
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写真/伊藤 敦 |