「雛がたり」を通じて
「雛がたり」に限らず
自分の創作表現のテーマは
“悲しみ”です。
インタビューでも答えた事があるけれど
「こんな時代に悲しいものを(観客は)あえて見ようとするでしょうか?」
と、聞かれたことがある。
喜びは皆で分かち合ったり
言葉にしやすいけれど
悲しみは、言葉にならなかったり
言葉にしたくなかったり
もっと各々の胸の内に秘めているものだな、と思う。
そして悲しみの心には
優しさが内包されているのではと思う。
美しい感情だと思う。
私は舞台で
言葉にしない悲しみを愛らしい人形と紡げたら・・・、と思う。
それが見て下さっている方の悲しみにそっと触れる事が出来て
心通わす事が出来たらどんなに素敵な事だろう、と思う。
大変おこがましい事ですね。
“悲しみ”とは大きなテーマですが
お目出度い演目でも、滑稽な演目でも
作品を作る根底には自分の悲しみがあり、
そんな自分は誰かの幸せを
願う心で舞台に立っていたいと思います。
************************************************************
・・・さて!第3回人形演劇祭“inochi”での公演は
2公演ともほぼ満席という私にとっては本当にミラクルでした。
昨年、岡本の遺作となった映画「VEIN」
渡邊世紀監督や
最後の出演映画となった「ヘヴンズ ストーリー」
瀬々敬久監督の
上映が全国各地で上映され大好評となり、その上
両監督がブログやツイッターでこの公演を告知して下さいました。
加えて近しい関係者の方々もインターネットを通じて
幅広く告知して下さいました。
そして・・・、
人形演劇祭“inochi”実行委員会の皆様の
ご尽力、お力添えのお陰です。
沢山の方に会場に足を運んで頂けた事
心から感謝申し上げます。
本当にありがとうございました。