6/4は忘れもしない、
今から8年前、どんどろのメンバー5人で
中央道で東京から帰ってくる途中、
大事故にあった。
後方から140キロの猛スピードで走行していた車が
我々の車を追い抜く際に、ハンドル操作を誤って
激突してきた。
凄い音をたてて車は横転し、止まった。
メチャクチャの車内で全員声を出して
無事を確認しあった。
一人返事が無かった。いない?暫し沈黙の後、
車外放出か?!と気づき、唯一脱出出来たサンルーフから
飛び出した。
8メートルくらい先の路肩で発見。
生きてるとはとうてい思えない様子だった。
岡本は後部座席でたまたまシートベルトをしていて無事。
まだ後部座席のシートベルト着用が
義務づけられる前だったにも関わらず。
他の2名も私も無事。
1人だけ重傷だった。
重傷者が救急車で運ばれていって、
私は血の気が引いて立っていられなくなり
高速道路の上で横になった。
そしたら私も救急車に乗せられた。
搬送中、隊員さんに質問された。
「××××なところは無いですか?」(内容は忘れた)
恐縮していた私は
「大丈夫です」と答えたら
「質問にちゃんと答えて下さい!」と怒られた。
病院に搬送されて診察ベッドで
目を開ける事が出来ず、寝ていた。
「大丈夫?目、開けられる?」
医師の優しい声がした。
私はゆっくり目を開けた。
私の顔を覗き込んでいる医師の姿がぼんやり見えた。
そして焦点があって、医師の顔がハッキリ見えた。
私はビックリした。
私の顔を心配そうに覗き込んでいる医師は
バリバリのメイクをした男性だった。
私の目はぱっちり開いた。
診察ベッドから起き上がると
裸足なのに気付いた。
そこにはバックと靴が揃えてあった。
私がダメになってる間
他のメンバーはこういう事を冷静に対処してくれていた。
その後、みんな精神的にも肉体的にも苦しんだ。
1ヶ月、お互いを癒すように残りの4人で
ずっと一緒に過ごしてた。
(岡本はすっかり大丈夫だったけど)
あの頃はどんどろもメンバーも安定して
もっとも穏やかだった時代だったかもしれない。
事故はそれが崩壊する一発目の「音」だったのかな、と
今は思います。